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2025年、YouTubeはどう進化するのか?

YouTubeshortsとGoogleレンズの画像

はじめに

2025年、YouTubeは個人クリエイターだけでなく、企業アカウントにとっても運用の質を左右する多くの新機能を導入・拡張しています。

中でも注目すべきなのが、「YouTube Shorts」と「Google Lens」の連携です。ショート動画内の対象をその場で検索できるようになることで、視聴と検索が融合した新たな体験が生まれようとしています。

本記事では、この連携機能の仕組みとマーケティング活用の可能性を掘り下げ、BtoB企業が先手を打つための実践ポイントを整理します。

目次

第1章:YouTube Shorts×Google Lensとは何か?

2025年初夏、YouTube ShortsにGoogle Lensが統合され、ショート動画内の対象物に対してその場で検索ができるようになりました。モバイルアプリで動画を一時停止し、「Lens」ボタンを選択、気になる対象を囲むことで、関連情報・画像・リンクがアプリ内に直接表示されます。

これは、従来のGoogle検索のようにブラウザへ遷移せず、視聴体験を中断することなく情報取得できる点が最大の特長です。例えば、植物、家具、観光地などを動画で見つけた場合、その場で即座に詳しい情報を得られるようになります。

この新機能の中核には「Circle to Search(囲んで検索)」があり、指で囲んだ対象から関連情報を即座に取得するという仕組みです。これにより、ショート動画が“見るだけ”のコンテンツから“検索の起点”となる存在へと進化しました。

Google Lensの検索はYouTubeアプリ内で完結するため、視聴中の離脱率低下や、より直感的な情報接触が可能になります。視聴者は、気になった瞬間にその場で調べることができ、視聴と情報収集がシームレスに繋がります。

この変化は、検索エンジンを経由しない”インアプリ検索”の可能性を広げ、検索行動自体のUXを根本から変えるポテンシャルを秘めています。

第3章:ビジネス活用に向けた実践的ヒント

視聴→検索→行動の導線強化

商品紹介やショールーム、イベント映像などで、視聴者が「気になったらすぐ調べる」という行動を支援。消費者心理の“今”に寄り添った検索導線が構築できます。これにより、視聴体験を止めることなく購買行動や問い合わせへとつなげる仕掛けが可能になります。

リアルな空間・対象の文脈訴求

観光地、オフィス、店舗などのリアルな背景が多く登場する動画では、周囲の対象物から検索を促すことで文脈理解が深まります。企業紹介や地方創生、観光PRなどでも、映像の一部を起点に検索行動を生み出すことができます。

顧客サポート・FAQ型の応用

製品の使い方、導入シーンの紹介動画などでも、動画内の特定部品や設定画面を検索で詳しく知ってもらう導線設計が可能です。複雑な製品の理解促進や、購入前の不安解消にも効果を発揮します。

BtoB向け提案:導入事例紹介との連携

BtoB企業にとっては、事例紹介や活用シーンをショート動画で発信し、動画内で紹介されている製品や導入効果に対して検索行動を促すことで、リード獲得や問い合わせ増加につなげることが期待できます。

第4章:注意点と今後の展望

制限と留意点

  • 生体認証には非対応。人物検索は不可(著名人に限り一部表示の可能性あり)
  • アフィリエイトリンクや有料プロモーションを含む動画では非対応
  • 初期段階では広告表示なし。企業によるプロモーション活用は今後の展開に期待

今後の展開予測

この機能は現在ベータ版として提供されており、今後の正式提供や地域拡大が見込まれます。広告配信機能やeコマース連携との統合も予想され、マーケティング活用の幅がさらに広がる可能性があります。

企業にとっては、今の段階からクリエイティブや動画設計をこの機能を前提に最適化し、ユーザー行動を起点とした運用体制を整えることが成功へのカギとなります。

第5章:連携技術の背景と進化の軌跡

Google Lensは2017年に登場し、画像解析技術を活用してリアルタイムに対象を認識・検索する仕組みを実現しました。現在ではGoogle PhotosやAndroid標準機能としても活用され、画像検索のスタンダードとなっています。

2024年には「Circle to Search」が登場。これにより、画像上の任意の範囲を指で囲むだけで関連情報を引き出す操作が一般化しました。この技術が今回のYouTube Shortsとの連携の中核を担っています。

また、GoogleのAI戦略とも連動し、Geminiとの接続やアプリ横断型のシームレス体験を目指す構想の一環として、このような機能統合が加速しています。

第6章:他の新機能との相乗効果を探る

YouTubeは2025年にかけて、他にもDream Screen、縦型ライブ、インスピレーションタブなど多くの機能を強化・拡張しています。これらの新機能とGoogle Lensの連携を組み合わせることで、さらなる効果が期待できます。

たとえば、AIが自動生成した背景とリアルな製品や場所を組み合わせたコンテンツにGoogle Lensを組み合わせれば、視聴と検索、行動を一体化させた新たなUXが実現します。

動画単体で完結せず、視聴体験の先にある「次のアクション」へと視聴者を導く導線設計が、今後の動画活用における競争力の源泉になるでしょう。

おわりに:検索と視聴の融合が生む新たなチャンス

スマホで検索している女性

YouTube ShortsとGoogle Lensの連携は、視聴行動の中に「検索」というアクションを自然に取り込むことを可能にし、動画コンテンツの価値を新たなレベルへと引き上げます。

単なる話題性ではなく、マーケティング施策に組み込むことで、認知・理解・行動への導線強化が実現します。今こそ、動画コンテンツの設計・制作・運用において、この機能の活用戦略を描くべきタイミングです。

新しい視聴体験が、ビジネス成果を生む“検索のきっかけ”となる未来はすでに始まっています。


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